ブラジルに行ってきました
11月16日の20時に日本を経ち、ニューヨーク経由でブラジル、サンパウロのホテルに着いたのは、17日の日本時間23時(現地時間は昼12時)でした。
遠い異国、というのを体で感じました。同行したM氏によると、「あまりにも遠いので本社の偉い人は滅多に来ない。これが唯一のブラジル駐在員のメリット」だとのこと。
11月の南半球は既に初夏ですが、サンパウロ市は標高が約800メートルと高地にあるためか、カラッとしている。寒暖差は比較的激しく一日のなかに四季があると言われているらしいです。
パリで大きなテロがありましたが、ブラジルでは宗教、政治を理由としたテロではなく、貧富の差を背景とした犯罪、抗争が多いとのこと。このため、今回の訪問では初めて防弾ガラス付きの車にも乗ることができました。
今回の訪問で、世界の5大陸(ユーラシア大陸、アフリカ大陸、オーストラリア大陸、北アメリカ大陸、南アメリカ大陸)全てに足を運んだことになります。
昨年のエチオピアでは多くの中国人ビジネスマンを見ましたが、今回はそれらしき人物は見当たらず。日本人移民がブラジル経済に貢献してきたこともあり、親日的なまなざしを感じました。
地球の裏側、いえ、反対側(裏側と言ったらブラジルの駐在員の方に怒られました)、から日本を見ると、普段は見えなかった気づきも多くありました。
訪問記については、こちらでもまとめています。よろしければ、お読みください。
ハイパーカミオカンデ
3日連続のノーベル賞受賞ニュースはなかったものの、相変わらず話題のテーマである。
今朝のニュースでは、梶田博士のニュートリノ研究に関連し、次はハイパーカミオカンデとよばれる施設の建設が進んでいることが報じられている。
総工費は約800億円、2025年稼働開始とのことだ。
この工事費について、あるテレビの司会者は、「税金からでしょ、意味あるんでしょうか?」と。
コメンテータの答えは「国立競技場よりは意味があるでしょう、社会の役に立つし」。
ニュートリノ研究は基礎研究。一方、ノーベル生理学・医学賞を受賞した大村博士の研究は応用研究。どちらがROICが高いかは、時間軸によるが、一般的には応用研究のほうが高い。
だが、世の中の役に立つか?という視点では、甲乙がつけがたい。
両博士とも「世の中のためになりたい」と記者会見で何度もコメントされた。
このため、テレビを観ると子供たちも「世の中のためになりたい」と言い出した。これはとても良いことだ。
さて、800億円は意味があるか? あると思う。だが、国だけではなく、企業や、クラウドファウンディングの活用から個人からも広くあまねく資金を集めることも必要だろう。そのためには、何故、この研究が役に立つかを、もっとわかりやすく、積極的に発信していくことだろう。そうした情報交流が、さらに、世の中を面白くするに違いない。
エボラ熱とゲーム
昨年の今頃はエチオピアに旅行へ行ったが、その直後からエボラ熱が急速に流行りだした。間一髪であった。
最近は、中東呼吸器症候群(MERS)によってすっかり影が薄くなってしまったエボラ熱。今はどうなっているのだろう。
甥っ子によると、エボラ熱のような疫病を主題としたシュミレーションゲームがあるという。
疫病の感染シナリオを、発生場所の自然環境(熱いところだと感染が早い)、WTOの機動性(メディアの取り上げられ方次第で、動き方のスピードが変わる)、旅行者、渡航者の人数、ルートなどのパラメーターにより、疫病の感染スピードが決められるらしい。
エボラに対しては、どうやらWTOの勝利となったようだが、さて、MERSは? 世界史は疫病との戦いであったことを忘れてはいけないんだろうな~。
Walt Mossberg
Mossberg is widely regarded as one of the most influential writers on information technology. In 2004, in a lengthy profile, Wired called him “The Kingmaker”, saying “few reviewers have held so much power to shape an industry’s successes and failures.”
WSJは、こういう人も輩出しているんですね。彼は、WSJを退社し、自分のメディアを運営している。自立したプロフェッショナルのお手本の一つ。
勝てるROE
- 作者: 広木隆
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ROEは古くて新しいファイナンスのテーマ。
本書は理論と実践の両面からの考察で、勝てるかどうかは別にしてとても参考になった。
「晩期資本主義における正当化の諸問題」
晩期資本主義における正統化の諸問題 (1979年) (岩波現代選書〈29〉)
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一次元的人間―先進産業社会におけるイデオロギーの研究 (現代思想選 3)
- 作者: ヘルベルト・マルクーゼ,生松敬三,三沢謙一
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昔は読めたこの手の本も、最近は、1ページ読むのも大変だ。文体に問題があるのか、こちらの能力が低下したからなのか。
東芝の西田元社長も、確かこの関連が専門だった記憶があるが、社長時代も夜の宴席は早めに切り上げ哲学書を読み続けたという。頑張らないと。